頸部脊柱管狭窄症-1

近所で買い物の途中、急に頭痛とふらつきでうずくまってしまった女性。その時は、友人に家まで送ってもらったが、翌日、龍神堂医院を受診してみると…。

頭痛、ふらつき、手のしびれを訴えて当院で診察を受けられた79才の女性。まず疑われるのが脳の病気なのでMRIを撮ると小さな梗塞があり、取りあえず脳梗塞の治療を開始。
手のしびれはいくらか緩和されたものの、頭痛、ふらつきはそのままで、他に便秘と残尿感もあるという。握力を調べると左右ともに15kgwでペットボトルの蓋が開けられない数値(平均は男性40kgw、女性30kgw)。

そこで念の為に頸部のMRI検査を施行。結果はかなり高度の「頸部脊柱管狭窄症」である事が判明し、現状を説明して手術となりました。

 

「椎弓形成術」という術法

翌月に手術。頸椎の4・5・6・7番目の4ケ所を背後から開き溝を作って骨を起こし脊柱管を拡げ、その間に人工骨を埋めて拡大した脊柱管を確保する「椎弓形成術」をとりました。
圧迫されていた神経が脊柱管が広くなる事で痛みが緩和されるというものです。
術後3、4日目から装具(頭から胴まで固定)をつけたまま歩行訓練し2週間で退院。3週間目からは頸部だけの装具で首を動かす訓練が始りました。術後約1ヶ月で頭痛やしびれ、ふらつきもなくなり、その後は杖をついて一人で通院しておられました(なお装具が外れるまで5週間を要しました)。
shourei-09

 

脊柱管狭窄症の予防は?

お知り合いのご高齢の方が「脊柱管狭窄症」で手術したという話を聞いた事がある方も少なくないと思いますが、原因や予防法はないのでしょうか?
もちろん加齢による事もありますが、生まれつき脊柱管が狭いなどの個人差もあります。また無理な姿勢を長く続けると起こる(例えば、上を向く仕事で首の負担が大きい)など様々な要因があるようで、原因を特定することは出来ず、従ってこれといった予防法はありません。
人間の体は左右対象でバランス良くできているので、そのバランスが壊れると、必ずどこかに支障が出ます。整形外科的には「頸部(首)に原因があれば首から下、腰部に原因があれば腰から下に様々な症状が出る」と言います。何だかヘンだなと思えば必ず専門医に診てもらい、症状を詳しく話すようにしましょう。